17.外断熱についての考え方

断熱の方法について少しお話しします。特に最近、外断熱ということが良く言われています。読んで
の通り、断熱材で外側をくるむということです。

外断熱にしますと、先ず建物の熱容量を利用することが出来るのです。つまり柱や壁材など建物を構
成している材料の中に熱をため込めるということです。室内に差し込んだ日射による熱を、家の中に
ため込めるということなのです。ですから夏はそうならないようにしなければなりませんので、先ほ
どいろいろ申し上げました遮光をしなければ大変なことになります。冷房負荷が非常に大きくなって
しまい、クーラー運転の電気代が大きくなります。

今までの断熱の取り扱い方は、どちらかというと、めんどくさい物、しょうがない物、適当にやる物
ぐらいにしか考えられていなかったように思います。現在でも未だそんな感じがする場合があります。

木造においては、現在、壁内断熱が主流ですが、22年間、木造建築の現場を見ていますが断熱材が正
確に入っている現場はほとんどありません。それほど、今でも、結構無視されているのが、断熱材な
のです。

壁内断熱は、どんな家の形にでも適当に詰め込めるわけですし、どんな入れ方をしても詰め込んであ
れば断熱材が入っているように見えますから、それで済んでいたのですけど、外断熱となると少し話
が違ってきます。
適当に外断熱材を張り付けるわけにはいかないからです。ですからまだそういう部分で受け入れられ
ないことがあります。しかし、これからはそうも言ってられなくなると思います。今までお話ししま
したように、省エネの一つの基本は断熱ですからこれから設計する家は、断熱施工のしやすさを家の
形を決める大きな要素の一つとして考えた方が良いと思います。

外断熱をしっかりすると、ある程度の気密状態になってしまいますので一石二鳥です。外断熱は壁内
が室内熱環境に近くなりますから、基本的には壁内結露が発生しません。外断熱の方がいいことずく
めです。なぜ初めから外断熱にしなかったのか不思議ですね。断熱材の重要さの意味を感じていなか
ったことと、めんどくさかったからかも知れません。

但し、外断熱であれば何でも良いわけではありません。
「断熱」というのは、どれだけ熱を通さないかということです。その通さない熱の量が問題です。
現在30mmのウレタンを使用することが多いが、これからの時代には明らかに足りません。
断熱対策としては、外断熱の厚さを70〜100mm程度にするか、または壁内断熱材を加えて、熱が逃
げていく量を徹底的に低減させる必要があります。

また、防音対策のためにも壁内断熱材を加えることの意味はあります。
現在色々な観点から壁内断熱材を選ぶことができます。
その1つに、熱容量が大きいこと、結露水が出てこないという理由で選ぶ方法もあります。
その場合、セルロースファイバーも、かなり条件を満足してくれます。