連載企画「太陽熱を活かす三原則」

 

 「断熱」-4   

 

「家には断熱材が不可欠」

快適で環境に優しい家を作るためには、先ずは断熱材をしっかり入れることが大切です。
これからの家を作る為の特に基本中の基本です。

断熱材が入っていない家というのは、
人間でいうと寒い冬にTシャツ1枚でいるようなものです。
冷たい空気の中に居ると、寒さが身に堪えます。熱がどんどん奪われてしまうからです。
それが続くと低体温症になり命に関わります。
そんなTシャツでも暖かくする一つの方法は、たくさん食べて体から熱を発生させることです。
これは家の中で、暖房機器(電気、石油、ガスなど)をガンガンつけているのと同じことです。
しかし、食物を食べても、それで暖かくなるとは限りません。
いくら熱を出しても、逃げる熱の方が多ければ暖かくは成りません。
それでは今流行のダウンのジャケットをTシャツの上に着たらどうなるでしょうか。
それを一枚着ただけで、何もしなくてもポカポカです。冷たい北風が吹こうが平気です。
たった一枚のダウンジャケットを着ただけで、人はとても快適に生活することができます。
このように、家にもダウンジャケットは必要なのです
(ダウンジャケットの効果は最初に書きました)。

これが家にも断熱材が必要な理由です。
Tシャツ程度の断熱の家では寒くて仕方ありません。
それを何とかカバーするには、家の中でたくさんエネルギーを使って、
熱をどんどん出してやらなければ成りません。
勿論その分、電気代にしても、ガス代にしても、灯油代にしてもかなり高額になります。
当然、CO2もたくさん出ます。Tシャツでいくら体から熱を出しても、
ダウンジャケットの快適さには、とても太刀打ちできません。
ダウンジャケットを買うために、最初に多少お金は必要です。
でも一度買ってしまい、大切に使えば一生快適な暖かさを得ることができます。
その為に、建物にはしっかりとダウンジャケットを着せて断熱することが、
これからは益々に重要になります。

             ダウン

最初に断熱材をケチった家は、ローンが払い終わっても
高い暖房費と冷房費を死ぬまで払わなければ成りません。何とも勿体ない話しです。
家を建てる時に予算を少しだけ多く断熱材に振り向けるだけで済む話しなのです。
それも全体の予算から見ればほんの少しなんですが・・・・

断熱材にはグラスウールなどの鉱物系、発泡材などの石油系、
羊毛やセルロースなどの自然系など色々な種類があります。
選ぶのに迷ってしまいます。選ぶ基準が解らないと、
一般的には、熱とはどういう物なのか、一生涯かかる経費はどうなるのか、
住んでからの快適性はどうなるのか、などを考えないで
エネルギー素人の意見と価格で決めてしまう事が多いようです。

断熱材ですから、熱を逃がさないという基本的な性能が
満足されなければ成りませんから、何でも良いから
断熱材という材料が入っていればよい訳ではありません。

熱伝導率という熱が伝わる性能を表した数値があります。
これも参考にする数値ですが、断熱材の厚さを考えなければ意味が無くなってしまいます。
熱伝導率は値が小さければ小さいほど熱を通し難いのですが、
その数値は断熱材の厚さが1mの時のものですので注意しなければ成りません。
厚さが同じであれば数値の小さい方が断熱性能がよいことに成ります。
熱伝導率の値が良いからと言って、厚さについて無頓着であっては成りません。
断熱材にとって厚さは熱伝導率以上に重要になる場合があります。
同じダウンを使っても薄ければ冬山では使えないのと同じ理屈です。

それでは断熱材をどう選んだらよいでしょうか。
先ずは、断熱材を壁の中に設置するか、外側に設置するか選択しなければ成りません。
家の構造に関わります。

それからそれに適した断熱材を選びます。
断熱材性能は勿論ですが、その他に内部結露に対する性能、
熱容量、防音性能、施工のばらつきやすさ、好み、
それに価格などを含めて検討し、選択します。建物の色々な条件がありますから、
それを考えながら熱の知識がある人に相談して決めて下さい。






次回をお楽しみに・・・。