1階の快適温度を2階と共有する家
気が付けば、ハナミズキが満開となり 夏のような陽射がまぶしい季節となりました。 そんな中、練馬区で住宅が竣工いたしました。 おめでとうございます!!
設計は、建築家の井上玄さん(株式会社GEN INOUE)が手がけられました。 1階がパブリック空間、2階がプライベート空間という構成です。 温熱環境的には、一部の吹き抜けと透けている廊下という構成が熱的に共有しやすい設計になっています。
↓↓↓リビングを下から見る リビングは、3段のステップになっています。 アクアレイヤーを温めたり冷やしたりする方法は床下エアコンを用いたのですが 一番下はスラブ直にアクアレイヤーを載せているためヒーターを採用しています。 写真の右下のガラリからは、エアコンからの暖気や冷気が出てきます。 そのため、実際にはヒーターのスイッチを入れることは限りなく少なくて済むと考えています。 ↓↓↓吹き抜け部分の見上げ
↓↓↓薪ストーブも設置されてます。地窓の右下にエアコンが仕込まれています。
この住宅の大きな特徴としては、1階床下のエアコンを2階でも共有するという考え方 オーナー様は、夏でもエアコンをほとんど使われないとのこと。 寝室にはエアコンを設置せずに1階の快適温度を共有できるようにすれば良いのでは。 というわけで、1階床下から2階寝室の壁面までカウンターアローファンで熱を運べるようにしました。 逆回転にして2階に溜まった暖気を1階床下に戻すことによって、蓄熱を有効利用できることもポイントです。 ↓↓↓1階の壁面に見えるダクト。1階でも吹き出せるようにしています。 ↓↓↓2階の壁面ではダクトは隠れています。吹出&取込口だけ見える格好です。 ↓↓↓1階のダクト周辺が暖かくなってます。 ↓↓↓2階もバッチリ暖かくなってます。
↓↓↓アクアレイヤー施工の様子 平面的に斜めにカットされた床も隅々までアクアレイヤーは入ります。
この時期のお引渡し時の取扱説明は難しいです。 真冬に工事を行ってきた建物は、冷たい熱を蓄熱しています。 そのため、今回も水温は15℃を指していました。でも、外気温は20℃越え。。。 これは、蓄熱効果がバッチリであることの証明でもありますが、 引越しをしてくるご本人たちにとっては、寒いことになってしまいます。 なので、暖房のいらない季節に差し掛かっていますが、 今年だけはこの一週間程度、ぜひ躊躇なく床下エアコンを運転してください。となります。 でも、これから暑くなる季節です。夏はきっと快適にお過ごしいただけると思います(^^)/
夏が過ぎたころ、夏の様子をお聞かせいただければ嬉しく思います。 ありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします!