用途 | 専用住宅 |
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構造規模 | 木造 地上2階建て |
延床面積 | 131㎡ |
建物熱性能 | Q値=2.14W/㎡K |
厚さ | 90mm |
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長さ | 138.65m |
水量 | 2.8t |
敷設階 | 1階 |
熱容量(水全体) | 11,747kJ/K |
熱源 | エアコン(床下設置1台) |
地域 | 東京都東村山市 |
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設計 | 株式会社TAIMATSU |
施工 | クラフトマンスタジオ |
Photo | 写真家:楠瀬友将 |
【設計者のコメント】大きな吹抜けを活かした設計を進める中で、空調計画について合理的で持続性のある解決方法を検討し、アクアレイヤーに興味を持ちました。 特別な機械に頼らず、家庭用のエアコンと併用させて熱循環を促す仕組みに納得しました。
床下エアコン一台で130㎡の二世帯住宅を空調できるように計画しました。
負荷計算から二階の空間に補助用に壁掛けエアコンを設置しています。
通常は、床下エアコンのみの運転で快適にお過ごしいただけているようです。
2024年の厳しかった夏も、帰ってきてから2時間程度補助用のエアコンを運転して寝るときは更に、床下エアコンを止めて寝ていらっしゃったとのこと、水蓄熱が効いているようでうれしくなりました。
また、建築家の設計で2階ホールの床は、一部スノコ状に計画されていたため建物全体の空気の流れができてより均一な温熱環境をつくることができていると思います。
年間を通して安定した快適性を維持できる空間づくり
・冬、夏はもちろんのこと、中間期(春、秋)の朝晩の寒暖差を小さく。
・そんな環境づくりのベースは「断熱」「蓄熱」強化がPOINT!
・吹き抜けでつながる空間なので、温熱環境は全体で共有する。
→床下エアコン1台で全館空調の考え方(空気循環のためのファンあり)
将来、子供部屋を仕切った際に小さなエアコン設置が可能なようにしておくのも良い。
【冬季】
床下エアコンを暖房運転し、アクアレイヤーをあたためながら床下スリットから暖房が上昇します。
風を感じずに空気温度も上がり、全体的にほんのりあたたかい感じの環境を提供
【夏季】
床下エアコンとカウンターアローファンを運転します。
整えられた輻射環境に加え、頭上からゆるゆると降下する冷気で快適を得ます。
非常に快適な空調環境です。
夏は就寝時に空調を切っても快眠でき、冬は羽毛布団が不要なほど温かく、アクアレイヤの蓄熱と家の断熱性能にはじめの1年は驚きました。
また各部屋毎の温度差も無く、二世帯なので高齢世帯のヒートショックも心配無いのが安心です。